OVA「暗黒神話」


Dark Myth (OAV) - Anime News Network
原作は1977年発表の諸星大二郎の漫画です。古代日本の神話や伝承を題材にとった伝奇ものです。原作の漫画本を持っているのですが、あとがきで諸星大二郎は「歴史上の出来事をピースにしたパズルを作ってみたかった」と言うような事を言ってます。(正確は文言は忘れました)
OVAになってる事を最近知ったのは最近です。
ほぼ原作に忠実にアニメ化してますが、アニメ単体で見るとかなりストーリー展開に無理があるというか、説明不足というか、そんな感じがしました。原作の漫画ではそういう感じはまったく無くてごく自然に入り込んで話が進んでいきます。ナウシカのアニメを最初に見たときにも「このアニメ、原作を読んでない人には(説明不足で)わかんないんじゃないか?」と感じたのと同じ様な思いがします。1990年のアニメなので現在のテレビ放送の基準ではまず通らないであろう残酷な表現もあります。
諸星大二郎の漫画はかなり独特です。伝奇ものが多いですがSFっぽいところもあります。OVAは今回初めて見ましたが、漫画は暗黒神話の他に孔子暗黒伝と徐福伝説とマッドメンを持ってます。
暗黒神話の中に出てくる大きな箱状の岩は益田岩船(ますだのいわふね)と言って、奈良県橿原市に実在する遺跡です。前に暗黒神話を読んだ時に益田岩船を見に行きました。現地では「ますだのいしふね」と呼ばれていることは知っていたのですが、近くに行ってもぱっと見、どこにあるか分からず近くでうろうろしてました。するとちょうどバイクでおじさんがやってきて私と同じく岩船を見に行くとの事で同行させてもらいました。おじさんが近くで遊んでいた子供に声を掛けて聞くと、さすがに地元の子供、知ってますね。子供数人とおじさんと一緒に団地の近くの山を登っていくと山頂付近に岩船はありました。山の端っこに飛び出すようにあって、北側は開けていてとても見晴らしがよかったです。上に登ると大きな四角い穴が二つありました。もちろん隠し扉などはありません。おじさんはこういう遺跡をいろいろまわっているそうで、岩船の上に座って古代の事などしばらく話したのが良い思い出になりました。
ネットでちょっと画像を探してみました。
私が行った時は

この画像に近くて、岩船の周りは木が生えてなくて土の地面がむき出しでした。
その後、竹林がまわりに生い茂ったようで

今はこんな感じのようです。


[この記事は加筆・修正して2月23日から移動させました]