アートソードオンライン

刊行済みの9冊を一気に読んだ。
MMOを舞台にしたラノベなのでMMOをやっている私としては用語も知ってるし、理解しやすく感情移入もしやすくい。

一番印象に残ったのは7巻。
泣いた。
そして感動具合は別にして、これは将来ありえると思った。
でも実際に開発されている機器とは方向性が違う。
今開発されているのは現実世界で体を動かすための補助システムだ。
仮想空間で動く為のシステムの開発は聞いた事が無い。

4巻の最後も盛り上がったね。
1巻から始まったストーリーが一応完結するのが4巻。
(2巻はサイドストーリーなので実際には1、3、4巻)

1巻あたりは文章とかストーリーとかまだちょっと荒い感じ。
巻が進むにつれそのあたりは上手くなったかな。

アートソードオンラインで登場するのは延髄から神経信号を横取りして超リアルな仮想体験をさせるインターフェースを使ったMMO。

ゲームに限らずマンーマシンインターフェイスは現在のところ理想的なものが出来上がってるとは言い難い。

人型のロボットアニメを例に取ると大きく分けて2種類。
一つは建設重機や航空機をモデルとしたレバーやハンドル、ペダルを使うタイプ。多くのガンダムはこれだね。ロボットアニメでは一番一般的で数が多いと思う。コックピットの操作機器は従来の機器の延長なので技術的には簡単。反面、戦車とか通常の航空機のように自由度の低い機体程度ならともかく人型ロボットのように多関節・多自由度の機体ですべての関節を自由に操作するのは無理。
もう一つは人間の動きをトレースするタイプ。ガンダムWなどがこれだね。モーションピクチャーでそのまま操縦するようなもの。これなら人間の動きを細かく自由に伝えられるけどインターフェース機器は高度なものを開発しなければならない。

アートソードオンラインのように延髄からすべての神経信号を横取りしてしまうようなインターフェースはまだ無い。構想すら聞いた事が無い。
でもこの両端?なら既にある。
たとえば腕の無い人用の義手では腕の根本の部分に電極を付けて義手を動かすシステムが研究されている。
また脳波を直接読み取って動かすシステムも研究されているし、簡単なものなら玩具で実用化されてる。
アートソードオンラインのシステムはこの中間ですね。